奥秩父 八丁ノ頭(1827.9m) 2015年5月17日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:12 ゲート−−4:30 林道終点−−5:15 あせみ峠−−6:00 登山道を離れる−−6:13 八丁ノ頭(休憩) 6:18−−6:46 登山道−−7:07 林道終点−−7:23 ゲート

場所埼玉県秩父市
年月日2015年5月17日 日帰り
天候
山行種類一般登山+籔山
交通手段マイカー
駐車場ゲート前に駐車余地あり
登山道の有無八丁ノ頭直下まであり
籔の有無登山道〜山頂間は半分くらいが笹藪
危険個所の有無無し
山頂の展望なし
GPSトラックログ
(GPX形式)
電池切れのためログ無し
コメント豆焼橋から黒岩尾根登山道を使って往復。山頂には登山道が無いので最後は南尾根を直登。帰りはショートカットで北東尾根を下って標高1500m付近で登山道に復帰した。山頂は背の高いシラビソと低い笹原




林道入口の車止め(取り外し可能) この尾根は黒岩尾根というようだ
建物横の駐車スペース トンネル電気設備を収めた建物
トンネル内AM/FM再放送用受信アンテナ 施錠されたゲート
ゲートより先は東大の演習林らしい 林道終点
林道の長さは1.5km 分岐は右斜め上へ
分岐の標識。マジックで追記あり トラバースが続く
標高1350m付近で尾根を越える場所 アセビが多い
枯れた笹。背の高い笹は全て枯れていた 扇で体を強制風冷
峠地形じゃないけど「あせみ峠」(標高約1500m) 案内標識
延々とトラバース 登山道整備用?
たぶん標高1550m ツツジが花盛り
今でもこの通りかな?
谷状地形(カツラ久保)
谷状地形(カツラ久保) 谷状地形(ふくろ久保)
1750mで越える小尾根(直下水晶谷の標識) 登山道を離れて小尾根に取り付く
生き残った笹には花芽 1770m付近。まだ枯れた笹
1790m付近。低い笹に切り替わる 大昔の標識。微かに雁坂峠と読める
シラビソに切り替わると山頂は近い 八丁ノ頭山頂
三角点 航空測量標識が付いていたと思われる鉄パイプ
帰りは北東尾根へ。出だしは低い笹 山頂付近はなだらかで地形が読みにくい
1730m付近。正しい尾根に入った 1680m付近。この近辺のみ枯れた笹あり
1600m付近 1570m付近
1540m付近 1530m付近
もうすぐ登山道 登山道に出た。1480m付近
あと少しは正しい表現だろうか 林道終点


 雁坂峠から秩父側へ下るルートに黒岩尾根があり、この途中というか上部に八丁ノ頭がある。地形図記載ではなく山名事典記載の山だ。残念ながら登山道は山頂南を巻いてしまっているので最後は笹の藪漕ぎかもしれないが、ルートの大部分は登山道を歩くので苦労は少ないだろう。

 登山道入口は豆焼橋を渡ってトンネル入口東側で林道がある。ここには車止めがあるが手で外すことが可能で、車幅が狭い車なら通過可能だった。ラッキーと思って入ったのはいいが200mくらいで施錠されたゲートが登場。ゲート前にはトンネルの電気設備を収めた建物があり、その北側の駐車余地に車を置いて出発。まだ暗い時刻だが林道終点に到着する頃にはライト不要になっているかな。ゲートには東京大学の看板が出ていて、この先に演習林があるらしい。

 最初は舗装だがすぐにダートに変わるが、明らかに重機で整備された形跡があり普通車でも問題なく走行可能な路面状態だった。距離はそれほど長くないし水平移動ではなく登りになっているので、ここは素直に歩くのがいいだろう。

 林道終点からは斜面をトラバースするような登山道が始まる。古い地形図だと尾根上に破線が出ているが、今は大きく南を巻くように登山道が付けられていた。昨日同様体に触れる木や笹はなくよく手入れされたコースだ。

 すぐに分岐が登場。このまま横移動の道と斜め右上の道。行政の案内標識はそのどちらが雁坂峠方面なのか書かれていなかったが、迷った人がいたようでマジックで「右上の道へ」と追記されていた。たぶん水平道は谷に下る釣り人用だろう。

 ここは樹林帯なのでまだ薄暗いが、開けた場所なら充分な明るさまで日が上がってきた。今日は晴れ。気温は昨日同様約10℃で水平移動くらいなら適度な気温だが登りの運動量ではちと気温は高く、扇でパタパタ扇いで強制風冷。今後はこんな歩き方が増えてくるだろう。そろそろ濡れタオルも必要になるかな。

 今回は延々と巻道が続いて尾根上を歩く個所がないので読図が難しい、というよりほぼ不可能。地形図の破線どおりに道が付いているならOKだがそうとは限らない。もし破線の位置が正しくないのなら高度計も使い物にならない。こんな場合は地形図の破線は概ね正しいと想定して歩くしかない。

 この登山道は要所に案内標識が立っていて、雁坂峠と豆焼橋までの距離が表示されていて、行程の消化具合の参考になって助かる。標識に登山道補修用と思われる道具がかかっていたり。斜面に付いた道は尾根道より崩れやすいだろう。

 昨日同様、ある程度標高が上がると斜面には広範囲に枯れた笹原が登場する。ここでも昨年笹が開花したらしい。ここは白泰山から離れた場所であり同じ笹の根がここまで繋がっていることはあり得ないので、少なくとも昨年は奥秩父の広範囲で笹が開花したようだ。今は笹は葉が落ちているが茎は立ったままだが、そのうちに乾燥して茎が折れやすくなると自然に折れて地面がきれいになるだろう。道がない場所でも笹藪から開放されるのは大歓迎だ。

 小尾根を回り込むと「あせみ峠まであと少し」の標識が登場。しかしその峠がどこにあるのか見当がつかない。地形図ではまだまだトラバースが続くことになっていて登りが続き、峠状の地形がないからだ。ただし、この標識のある場所は1428m標高点から南東に落ちる尾根を登山道が乗り越える個所のはずだ。地形図を見ると峠ではないが傾斜が緩む個所はあり、1428m標高点南西の標高1410m付近を指しているのかと予想したが、その高度を通過しても標識は現れず、1510m付近で緩斜面に変わって登山道がほぼ水平移動に変わる場所に「あせみ峠」の看板が出ていた。もちろん峠の地形ではなかった。周囲には照葉樹である馬酔木(あせび)が多く見られ、これが峠名の由来だそうだ。

 なおもトラバース道と枯れた笹の斜面が続く。顕著な谷地形には「カツラ久保」「ふくろ久保」の標識があったが、今回はGPSの電池が途中で切れてしまいログが途切れてしまったため谷の位置が特定できない。残念。この電池はズボンの洗濯のときにポケットに入れたままだったので洗剤に水没させてしまったもの。私のGPSでは通常は15時間くらい電池が持つので昨日、今日の歩いた時間では電池切れはあり得ないはず。どうも水没が原因で電池が劣化してしまったようだ。この電池は別の用途に使うか。

 標高約1750mで小尾根を越える個所には「直下水晶谷」と書かれた標識があった。地形図の破線が現地と一致しているとするとここは山頂から南に派生する尾根のはず。読図困難な斜面でこれを確認できるのはGPSのみ。ここで電池切れに気付いて予備電池に交換したが、予備電池は大型連休中に使用した電池がそのまま入っていたようで最初から電池目盛りが1個だけ。でもこれで山頂の位置が確認可能に。方位は真北と出たので読みは当たっていた。

 ここからは登山道を離れて立ち枯れた笹の尾根を登っていく。昨日の雨でまだ笹の茎が湿っているが盛大に濡れるほどではないのでゴアは着用せず突入。幸い、尾根上には鹿道が入り乱れていて利用させてもらう。しかし鹿の糞の多いこと! 歩き始めの枯れた笹が深いエリアの鹿道は鹿の糞で溢れていた。相当数の鹿が生息しているようだ。

 このまま山頂まで枯れた笹原が続くのかと思いきや、途中で背の高いシラビソ樹林に変わると背の低い笹に切り替わった。こちらは開花した様子はなく葉っぱが青々としている。笹でも種類によって開花条件が異なるのかもしれない。笹は歩きやすくなったが巨大な倒木が多く、右へ左へ迂回しながら登っていく。途中、微かに「雁坂峠」と読める古い木製の標識が登場。おそらく古い地形図に書かれている旧登山道の名残だと思うが、今は道の存在をうかがわせる形跡はこれだけだった。

 傾斜が緩むと樹林が開けた明るい笹原に変わり、その真中に鉄パイプが組まれた小さな物体があり、近づいてみると根元に三角点があった。近くの木にはこれまた鉄パイプがくくりつけられていたが、おそらく航空測量用の目印がてっぺんに付いていたのだろう。山頂標識はなし。地形図に記載されていないピークなので仕方ないだろう。山頂付近は木は少なく明るいがその周囲は背の高い樹林に取り囲まれているので展望は得られない。

 気温はいつのまにか下がって約5℃。これくらいだと体を動かしてちょうどいい気温だ。今日は無風で体感的に寒さを感じない。笹が切れたシラビソ樹林で倒木に座って少しだけ休憩。登りにかかった時間は約2時間なのでそれほど疲れたわけではないが、朝飯は水気が少なかったので水分を補給。

 休憩しながら下山ルートを検討。このまま往路を戻るのが確実だが、北東に落ちる尾根を下ってみるのも面白そうだ。楽しさもあるが歩く距離が短くなって所要時間の短縮を狙える方が大きかった。八丁ノ頭を南から東をトラバースする区間は尾根の出っ張り、谷の引っ込みを何個も通過するので無駄に距離が長い。これに対して尾根を下ればショートカットが可能。尾根と登山道が接近する標高1500m付近で登山道に乗り移ればいいだろう。思い切って1530mから北尾根に入って林道起点まで尾根を歩きとおす選択もあったが、林道斜面は法面が続いて下りられる場所があったか自信がなかったのでパス。これ以外には枯れた笹藪が心配だ。この尾根上全区間で笹が生えていたら登山道を下った方が速いに違いない。でも昨日の白泰山では笹は主に南斜面だけに生えていて尾根直上や北側直下はほとんど無かったように記憶している。それに下りだからまあいいか。

 というわけで帰りは北東尾根を下ることに決定。このルートで一番難しいのは出だしの広い尾根。ここは方位磁石で慎重に方向を確認しながら北東に進む必要がある。山頂からしばらくは樹林が開けた明るく背の低い笹原を鹿道を辿って緩やかに下っていく。1810m付近で南東へ太い尾根が分岐しているが無視して直進すると、目の前にはまだ緩やかな尾根が続いていて正しい尾根に入れたことを確認。立ち枯れした笹はまだ無いが倒木が非常に多く、いちいち跨ぎ越えるのは疲れるので左右に迂回しつつ進む。

 1680m付近は立ち枯れた笹が登場していよいよ藪漕ぎかと思いきや、その区間は短く笹は消えてしまい、最後に登山道に出る付近まではほとんど笹はない予想外の展開に。これなら登りで使うのもありだろう。標高1650m付近で尾根が北に曲がるが、尾根直上を歩いていたら自然と目的の尾根に引き込まれた。尾根が狭くなると矮小な木が増えるので隙間を縫って下っていく。

 登山道が接近し尾根の傾斜が緩む標高1520m付近で尾根を外れて南に針路変更、立ち枯れた笹が登場するが密度は薄く直線的に下ると登山道に出た。このときは分からなかったが、おそらく「あせみ峠」のすぐ東側だろう。

 あとは整備された登山道を下るのみ。道には邪魔物がないので歩くスピードは今までと段違いだ。う〜ん、これだと時間的には登山道を下っても同じくらいだったかなぁ。林道終点に出て林道歩き。車に到着するまで、今日は誰一人として会わなかった。あれだけ鹿道と鹿の糞を見たが鹿も見ることはなかった。

 

都道府県別2000m未満山行記録リストに戻る

 

2000m未満山行記録リストに戻る

 

ホームページトップに戻る